更新日:2026年10月16日
doda「転職者の平均年齢調査【2025年版】」によると、2025年に転職した人の平均年齢は32.9歳で、調査を始めた2022年から3年連続で上がっています。転職者のうち40歳以上の割合は、2022年の13.9%から2025年は17.5%に増えました。
また、求人で年齢制限をつけることは法律で原則禁止されています。「35歳を過ぎたら応募すらできない」という仕組みにはなっていません。
データで見る”35歳限界説”の実態
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 転職者の平均年齢(2025年) | 32.9歳(2022年32.2歳→2023年32.4歳→2024年32.7歳) |
| 転職者のうち40歳以上の割合 | 13.9%(2022年)→ 17.5%(2025年) |
| IT/通信系エンジニアの転職者の平均年齢 | 32.2歳(40歳以上は15.5%) |
出典: doda「転職者の平均年齢調査【2025年版】」(パーソルキャリア、2026年4月13日公開)。2025年1〜12月にdodaエージェントサービスを利用して転職した人(約6万件)が対象。職種は転職前の職種。
数字の見方: dodaのエージェントサービスを使って転職した人の集計で、日本全体の転職者の平均ではありません。
なぜ”35歳限界説”が古くなったのか
1. 40歳以上の転職者が増えている
転職者のうち40歳以上の割合は、2022年の13.9%から2025年の17.5%へ、3年で3.6ポイント増えました。転職者のおよそ6人に1人が40歳以上です。
2. IT人材は不足すると試算されている
経済産業省の調査では、2030年にIT人材が約16万〜79万人不足すると試算されています(需要の伸びによって3通り、中位の試算で約45万人)。人が足りない分野では、企業は年齢よりも経験・スキルで採用を判断しやすくなります。
出典: 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」(2019年4月)。2018年時点の試算で、労働生産性の上がり方などの前提によって結果は変わります。
3. 求人での年齢制限は、法律で原則禁止されている
労働施策総合推進法の第9条により、事業主は労働者の募集・採用で、年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければなりません。年齢制限が認められるのは、施行規則で決められた例外の場合だけです。
例外の1つが、長期間の勤務でキャリアを育てるために、若い人を正社員として募集する場合です。この例外が使えるのは、職業経験を問わず、新卒者と同じ扱いで募集する場合に限られます(施行規則 第1条の3 第1項第3号イ)。
つまり、「〇歳以下・未経験可」という求人は、この例外を使っている可能性があります。逆に言えば、経験者として応募する求人では、原則として年齢を理由に応募を断ることはできない仕組みです。
出典: 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 第9条、同法施行規則 第1条の3(e-Gov法令検索)
それでも年齢による難易度差はゼロではない
正直に言うと、年齢による差がまったくないわけではありません。
- IT/通信系エンジニアの転職者の平均年齢は32.2歳で、全体(32.9歳)より若めです。40歳以上の割合も15.5%と、全体(17.5%)より少し低くなっています
- 未経験からの転職では、上で説明した「若い人を未経験で採る」例外があるため、年齢が上がるほど応募できる求人は減りやすくなります
- 法律で禁止されているのは「募集・採用での年齢制限」です。選考の中で、年齢に見合った経験やスキルを求められることはあります
一方で、これまでの経験を活かせるポジション(上流工程、マネジメント、専門技術職)であれば、年齢はむしろ強みになります。厚生労働省の統計では、システムの設計・コンサル職の年収は40代後半がピークで1,226万円です(「ITエンジニアの年代別平均年収」で解説)。
年齢を武器にするためにできること
- これまでの経験を「再現性のある実績」として言語化する
- マネジメント・上流工程の経験があれば積極的にアピールする
- 「経験者」として応募できる求人を中心に探す(未経験可の若年者向け求人は、年齢の例外が使われている場合がある)
- エージェントに年齢を踏まえた戦略を相談する
複数のエージェントから意見を聞く方法は「複数エージェント併用のすすめ」も参考にしてください。
よくある質問
Q. 40代・50代からのIT転職は本当に可能ですか?
A. 転職者のうち40歳以上の割合は増えています(2025年は17.5%)。ただし、未経験からの転職では年齢が上がるほど応募できる求人が減りやすいため、これまでの経験を活かせるポジションを狙うほうが現実的です。
Q. 求人に「35歳以下」と書いてあるのは違法ではないのですか?
A. 法律で認められた例外に当たる場合は違法ではありません。代表的なのは、職業経験を問わず、新卒者と同じ扱いで若い人を正社員として募集する場合です。経験者を募集する求人で年齢制限をつけることは、原則としてできません。
Q. なぜ「35歳限界説」という言葉が広まったのですか?
A. かつての日本企業は新卒一括採用・年功序列が主流で、中途採用の市場が今ほど大きくなかったことが背景にあると言われています。
Q. 年齢を面接でどう説明すればいいですか?
A. 「IT転職の面接でよく聞かれる質問と答え方」で紹介している「結論→理由」の型を使い、年齢に見合った経験・実績を前向きに伝えることが効果的です。
まとめ
- 転職者の平均年齢は32.9歳で、2022年の調査開始から3年連続で上昇(doda)
- 転職者のうち40歳以上は17.5%で、2022年(13.9%)から増えている
- IT人材は2030年に約16万〜79万人不足すると試算されている(経済産業省、2019年)
- 求人での年齢制限は法律で原則禁止。「〇歳以下・未経験可」は例外の場合がある
- IT/通信系エンジニアの転職者は全体より若めで、未経験からの転職は年齢が上がるほど難しくなりやすい
年齢を理由に諦める前に、まずは自分の経験がどう評価されるか、エージェントに相談してみることをおすすめします。
出典:
- doda「転職者の平均年齢調査【2025年版】」(パーソルキャリア)
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」(2019年4月)
- 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律・同法施行規則(e-Gov法令検索)
40代・50代からのIT転職は本当に可能ですか?
転職者のうち40歳以上の割合は増えています(2025年は17.5%)。ただし、未経験からの転職では年齢が上がるほど応募できる求人が減りやすいため、これまでの経験を活かせるポジションを狙うほうが現実的です。
求人に「35歳以下」と書いてあるのは違法ではないのですか?
法律で認められた例外に当たる場合は違法ではありません。代表的なのは、職業経験を問わず、新卒者と同じ扱いで若い人を正社員として募集する場合です。経験者を募集する求人で年齢制限をつけることは、原則としてできません。
なぜ「35歳限界説」という言葉が広まったのですか?
かつての日本企業は新卒一括採用・年功序列が主流で、中途採用の市場が今ほど大きくなかったことが背景にあると言われています。
年齢を面接でどう説明すればいいですか?
「IT転職の面接でよく聞かれる質問と答え方」で紹介している「結論→理由」の型を使い、年齢に見合った経験・実績を前向きに伝えることが効果的です。