更新日:2026年10月16日
中途採用の面接でよく聞かれるのは、「自己紹介・自己PR」「転職理由」「志望動機」「活かせる経験・スキル」「逆質問」の5つです。転職理由と志望動機は、厚生労働省の調査でIT業界から転職した人の理由を見ておくと、答えを組み立てやすくなります。
一方で、本籍や家族、思想・信条など、面接で尋ねると就職差別につながるおそれがあると厚生労働省が示している事項もあります。聞かれても、答える必要はありません。
よく聞かれる質問の5パターン
| パターン | 答えるときのポイント |
|---|---|
| 1. 自己紹介・自己PR | 経歴を短くまとめ、応募先で活かせる強みにつなげる |
| 2. 転職理由 | 不満だけを並べず、これから実現したいことにつなげる |
| 3. 志望動機 | 「なぜこの会社なのか」を、ほかの会社にも当てはまる理由で終わらせない |
| 4. 活かせる経験・スキル | 担当した内容と結果を、できるだけ数字で示す |
| 5. 逆質問 | 入社後の仕事や配属を具体的にイメージできる質問を用意する |
出典: doda「ITエンジニアの面接|よく聞かれる質問と受け答えのポイント」をもとに整理
転職理由:IT業界から転職した人は何を理由にしたか
厚生労働省の調査では、自己都合で前の会社を辞めた転職者の理由(3つまで回答)は次のとおりでした。
| 辞めた理由(上位) | 全体 | 直前の勤め先が情報通信業 |
|---|---|---|
| 会社の将来に不安を感じた | 25.2% | 35.0% |
| 賃金が低かった | 25.5% | 33.9% |
| 満足のいく仕事内容でなかった | 24.7% | 31.9% |
| 人間関係がうまくいかなかった | 22.2% | 22.6% |
| 能力・実績が正当に評価されない | 18.8% | 19.1% |
| 労働条件(賃金以外)がよくなかった | 23.4% | 17.7% |
※自己都合で辞めた転職者を100%とした割合。
転職理由に「将来への不安」や「賃金」があるのは珍しいことではありません。面接では、うそをつかずに、これから何を実現したいかにつなげて話しましょう。
答え方の型:結論→理由
「より上流の工程に関わりたいと考えたためです(結論)。前職では詳細設計とテストを担当してきましたが、要件定義から関わる経験を積みたいと考えるようになりました(理由)」
結論を1文で伝えてから理由を話すと、話が長くなりすぎず、要点が伝わりやすくなります。
志望動機:IT業界に転職した人は何を決め手にしたか
| 今の会社を選んだ理由(上位) | 全体 | 今の勤め先が情報通信業 |
|---|---|---|
| 仕事の内容・職種に満足がいく | 40.2% | 50.4% |
| 自分の技能・能力が活かせる | 38.4% | 45.0% |
| キャリアアップできる | 16.6% | 34.6% |
| 労働条件(賃金以外)がよい | 23.1% | 24.9% |
| 賃金が高い | 18.8% | 23.7% |
※3つまでの複数回答。
IT業界に転職した人は、「仕事の内容」「技能が活かせる」「キャリアアップ」を理由に挙げる割合が全体より高くなっています。志望動機では、応募先の仕事内容と、自分のスキル・目指すキャリアがどう結びつくかを具体的に話せるようにしておきましょう。
出典: 厚生労働省「令和7年転職者実態調査」(2026年9月25日公表)個人調査 第20表・第29表(e-Stat)。2024年10月〜2025年9月に採用されたフルタイムの転職者が対象。「情報通信業」はエンジニア以外の職種も含みます。
逆質問と労働条件の確かめ方
2024年4月からの厚生労働省のリーフレットでは、労働条件は原則として、面接など最初に接触する時点までに全て明示することとされています。求人票に書かれていない条件を確かめるのは、応募者として自然なことです。
ただし、面接の場で条件面の質問ばかりになると、仕事への関心が伝わりにくいという見方もあります。dodaの記事でも、年収など内定を前提とした質問は控えるよう勧めています。
- 仕事・配属についての質問を先に(例:配属予定のチームの構成、入社後最初に任される仕事)
- 書かれていない条件は、聞き方に配慮して確かめる(例:「求人票に記載のなかった○○について、確認させてください」)
- 内定時は、労働条件の書面で必ず確認する
求人票で確かめたい点は「求人票の固定残業代は3点を確認」でも解説しています。
出典: 厚生労働省「求職者の皆さまへ 企業から受ける労働条件明示のルールが変わります!」
面接で聞かれても、答えなくてよい質問
厚生労働省は、次のような事項を応募書類に書かせたり、面接で尋ねたりして把握することは、就職差別につながるおそれがあるとしています(「採用選考時に配慮すべき事項」)。
| 分類 | 主な事項 |
|---|---|
| 本人に責任のない事項 | 本籍・出生地、家族(職業・続柄・健康・学歴・収入など)、住宅状況、生活環境・家庭環境 |
| 本来自由であるべき事項(思想・信条) | 宗教、支持政党、人生観・生活信条、尊敬する人物、思想、労働組合・社会運動、購読新聞・雑誌・愛読書 |
| 採用選考の方法 | 身元調査、必要性のない健康診断、適性・能力に関係ない事項を含む応募書類 |
※厚生労働省は「これらに限られるわけではありません」としています。
また、職業安定法第5条の5では、企業が応募者の個人情報を集めるときは、業務の目的の達成に必要な範囲内で、目的を明らかにして行うこととしています。
こうした質問をされたときは、「選考に関係するご質問でしょうか」と確かめる、答えずに次の話題に移る、といった対応ができます。エージェント経由の応募なら、担当者に伝えておきましょう。
出典: 厚生労働省「採用選考時に配慮すべき事項」(公正採用選考特設サイト)、職業安定法第5条の5(e-Gov法令検索)
面接の前に準備しておきたいこと
- 職務経歴の棚卸し(担当した内容と結果を、数字で整理する)
- 転職理由と志望動機を「結論→理由」で話せるようにする
- 逆質問を2〜3個用意する(仕事・配属についての質問を中心に)
職務経歴書の整理は「職務経歴書の書き方の基本」を参考にしてください。
よくある質問
Q. 本当の転職理由が「人間関係」の場合、どう答えればいいですか?
A. 厚生労働省の調査でも、IT業界から自己都合で転職した人の22.6%が「人間関係がうまくいかなかった」を理由に挙げています。うそをつく必要はありませんが、相手を責める話にせず、「チームで協力しながら進められる環境で働きたい」など、これから実現したいことにつなげて話しましょう。
Q. 逆質問で、年収や残業について聞いてもいいですか?
A. 労働条件は、原則として面接など最初に接触する時点までに明示されることになっています。書かれていない条件は確かめてかまいません。仕事や配属についての質問とあわせて、聞き方に配慮して確認し、内定時は労働条件の書面でも確かめましょう。
Q. 面接で家族のことや支持政党を聞かれたら、答えないといけませんか?
A. 答える必要はありません。厚生労働省は、家族に関することや支持政党などを面接で尋ねることは、就職差別につながるおそれがあるとしています。「選考に関係するご質問でしょうか」と確かめる方法もあります。
まとめ
- 中途採用の面接でよく聞かれるのは、自己紹介・転職理由・志望動機・活かせるスキル・逆質問の5つ
- IT業界から転職した人の理由は「会社の将来への不安」「賃金」「仕事内容」が多い。これから実現したいことにつなげて話す
- IT業界に転職した人は「仕事内容」「技能が活かせる」「キャリアアップ」を決め手にする割合が高い
- 書かれていない労働条件は、聞き方に配慮して確かめてよい
- 本籍・家族・思想信条などは、聞かれても答えなくてよい
事前に質問のパターンと答えの型を準備しておくと、面接本番の緊張はやわらぎます。
出典:
- doda「ITエンジニアの面接|よく聞かれる質問と受け答えのポイント」
- 厚生労働省「令和7年転職者実態調査」(2026年9月25日公表)個人調査 第20表・第29表(e-Stat)
- 厚生労働省「採用選考時に配慮すべき事項」
- 厚生労働省「求職者の皆さまへ 企業から受ける労働条件明示のルールが変わります!」
- 職業安定法第5条の5(e-Gov法令検索)
本当の転職理由が「人間関係」の場合、どう答えればいいですか?
厚生労働省の調査でも、IT業界から自己都合で転職した人の22.6%が「人間関係がうまくいかなかった」を理由に挙げています。うそをつく必要はありませんが、相手を責める話にせず、「チームで協力しながら進められる環境で働きたい」など、これから実現したいことにつなげて話しましょう。
逆質問で、年収や残業について聞いてもいいですか?
労働条件は、原則として面接など最初に接触する時点までに明示されることになっています。書かれていない条件は確かめてかまいません。仕事や配属についての質問とあわせて、聞き方に配慮して確認し、内定時は労働条件の書面でも確かめましょう。
面接で家族のことや支持政党を聞かれたら、答えないといけませんか?
答える必要はありません。厚生労働省は、家族に関することや支持政党などを面接で尋ねることは、就職差別につながるおそれがあるとしています。「選考に関係するご質問でしょうか」と確かめる方法もあります。