転職エージェントと転職サイトの違い|法律上の仕組みと、IT転職での使い分け

更新日:2026年10月16日

転職エージェントと転職サイトは、法律上の位置づけが違います。エージェントは「有料職業紹介事業」で、厚生労働大臣の許可が必要です。転職サイトは「募集情報等提供事業」で、求人情報を載せて、求職者が自分で応募する場を提供するサービスです。

エージェントは、求職者から原則として手数料を取ってはいけないと法律で決まっています。そのため無料で使え、報酬は採用した企業が支払います。この仕組みを知ったうえで、目的に合わせて使い分けましょう。

転職エージェントと転職サイトの違い

項目 転職エージェント 転職サイト
法律上の位置づけ 有料職業紹介事業 募集情報等提供事業
始めるときの手続き 厚生労働大臣の許可(第30条) 求職者の情報を集めるサイトは届出(第43条の2)
していること 求人と求職者の間に入り、雇用関係の成立をあっせんする 求人の情報を載せ、求職者が自分で探して応募する
求職者の費用 原則無料(求職者から手数料を取ることは原則禁止) 無料のサイトが一般的
進め方 担当者との面談・やり取りがある 自分のペースで進められる

出典: 職業安定法第4条(定義)・第30条・第32条の3・第43条の2(e-Gov法令検索)

どちらも、求人の情報についてうその表示や誤解を生む表示をしてはならないと決められています(第5条の4)。

エージェントが無料の理由と、知っておきたい裏側

職業安定法第32条の3第2項では、有料職業紹介事業者は求職者から手数料を取ってはならないとしています(厚生労働省令で定める一部の例外を除く)。エージェントの報酬は、紹介した人が採用されたときに、求人を出した企業が支払う仕組みです。

無料で相談できるのは大きな利点です。一方で、エージェントの収入は「採用が決まること」から生まれます。担当者の提案が、自分の希望より「決まりやすい求人」に寄っていないかは、自分でも確かめるようにしましょう。

転職エージェントのメリット・デメリット

メリット

  • 求人を選ぶ段階から、担当者に相談できる
  • 会社によっては、サイトに載せていない求人の紹介、年収など条件の交渉、面接の日程調整を行っている
  • 職務経歴書や面接について、アドバイスを受けられることがある

デメリット

  • 担当者によって、提案の質や相性に差がある
  • 面談や連絡があるため、自分のペースだけでは進めにくい
  • 報酬が採用した企業から出るため、提案が「決まりやすい求人」に寄ることもある

どこまで対応してくれるかは会社によって違うので、登録のときに確認しましょう。

転職サイトのメリット・デメリット

メリット

  • 自分のペースで、多くの求人を見比べられる
  • 気になった求人に、すぐ応募できる
  • 求人の傾向や、年収の相場感をつかみやすい

デメリット

  • 年収など条件の確認・交渉は、自分で行う
  • 求人票に書かれていない社内の様子は、自分で調べる必要がある

目的別の使い分け

  • 年収の交渉に自信がない → エージェントに相談する(交渉に対応しているか、登録時に確認)
  • 自分のペースで探したい → 転職サイトを中心にする
  • 今の市場価値をまず知りたい → 「自分の市場価値を可視化する方法」も参考に
  • 未経験からの転職で不安が大きい → エージェントの面談で、応募できる求人の現実を聞いてみる

両方を使う場合は、同じ求人に、サイトとエージェントの両方から応募しないようにしましょう。エージェントを選ぶときは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で許可番号や就職者数を確かめられます。手順は「複数エージェント併用のすすめ」で解説しています。

よくある質問

Q. エージェントが無料なのは、なぜですか?

A. 職業安定法第32条の3第2項で、有料職業紹介事業者は原則として求職者から手数料を取ってはならないと決められているためです。報酬は、紹介した人を採用した企業が支払います。

Q. エージェントに登録すると、しつこく連絡が来ませんか?

A. 会社や担当者によって違います。希望する連絡の方法や時間帯、希望条件をはっきり伝えておくと、不要な連絡を減らしやすくなります。

Q. サイトだけで転職活動を完結させることはできますか?

A. できます。その場合、年収など条件の確認や交渉は自分で行うことになります。

まとめ

  • エージェントは「有料職業紹介事業」で厚生労働大臣の許可制、転職サイトは「募集情報等提供事業」
  • エージェントは原則として求職者から手数料を取れないので、無料で使える
  • 報酬は採用した企業が払う仕組み。提案が自分の希望に合っているかは自分でも確かめる
  • 両方使うときは、同じ求人に重ねて応募しない

まずは、相談しながら進めたいのか、自分のペースで進めたいのかを整理してみてください。


出典:

  • 職業安定法第4条・第5条の4・第30条・第32条の3・第43条の2(e-Gov法令検索)

エージェントが無料なのは、なぜですか?

職業安定法第32条の3第2項で、有料職業紹介事業者は原則として求職者から手数料を取ってはならないと決められているためです。報酬は、紹介した人を採用した企業が支払います。

エージェントに登録すると、しつこく連絡が来ませんか?

会社や担当者によって違います。希望する連絡の方法や時間帯、希望条件をはっきり伝えておくと、不要な連絡を減らしやすくなります。

サイトだけで転職活動を完結させることはできますか?

できます。その場合、年収など条件の確認や交渉は自分で行うことになります。